遺言書の役目①
まだまだ遺言書を書かずに終末を迎えられる方が多くいらっしゃいます。確かに、いざ遺言書を書こうにもまだまだ元気、縁起でもない、特段、なくて生活に困るものでもないので、後回しになってしまいます。相続される方はと言えば、亡くなられた後の財産の話など言い出しづらくそのまま時が過ぎて行ってしまいます。
でもまってください。遺言書もなく亡くなってしまったあとに何が待ち受けているのか
あなたは2人の子供にも恵まれ、妻にも先立たたれ、遺言書も作成されず亡くなられてしまいました。悲しみに暮れる間もなく相続人さんたちは死亡届に式場の手配、免許証の返納、クレジットカード解約や保険の請求、個人事業主であったあなたの準確定申告をよくわからないながら長女が申告を何とかしました。そして何が何だかよくわからない書類をかき集めあっという間に時間がすぎていきます。そして49日も過ぎて長女長男2人の相続人が集まり、どんな預金や財産を持っているか調べていくとご自宅(3000万円)以外に1000万円の預貯金を持っていることがわかりました。遺言書もなかったので、自分たちでどのように財産を分ければいいか決めなければいけませんでした。東京に自宅を構えている長男は、法定相続分通り半分づつ分けようと、親が大事にしていた先祖からの自宅を処分するように提案しました。長女はあなたと暮らしていたため、自宅を売ることはできず生活費もないため、その提案を飲めません。どうすればいいのでしょうか?②に続きます。
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