2023/09/23
不動産所得の1000万円以下の売り上げの個人はインボイスを登録するべきか否か?①
不動産所得がある個人の方がインボイスを発行できるようにすべきか否か?
ほとんどのケースでインボイスの発行は必要ないのではないかと思います。
ケース別
①居住用の賃貸物件だけを貸している方。
居住用の賃貸物件はそもそも消費税は非課税ですので、相手方からインボイスの発行を求められることはありませんので、消費税のインボイスの発行は不要です。
②土地のみを貸している方
土地も消費税は非課税ですから、相手方からインボイスの発行を求められることはありません。そのためインボイスの登録はふようです。
駐車場の用途として借主が使っていたとしても、駐車場を設備として貸していない、例えば、ただの更地で青空駐車場として借主が使っている場合は消費税は非課税です。
③アスファルトの月ぎめ駐車場のみの売り上げで不特定多数の方に貸している方
借りてくれている方は様々で法人や個人の様々な方が借主としていらっしゃいます。
アスファルト整備された駐車場には消費税がかかります。
中にはインボイスの発行を求められるケースがあるかもしれませんが、基本的に駐車場はその場所が気に入って借りていただいている、金額もそれほど高額でないことから、インボイス分を値引きしてほしいや出ていくことはあまり考えにくいと思います。
敢えてインボイスの登録をして発行する必要はないかと思います。
④売り上げがほぼ貸店舗である。
ここはトラブルになる恐れがあります。貸店舗は消費税が課税されます。
前回のコラムでも書きましたが、借主の状況により、まずは判断されます。
㈠借主が1000万円以下の課税売上の免税事業者であった場合・・・インボイスの発行は必要ありません。
㈡借主が消費税の簡易課税を選択している・・・インボイスの発行は必要ありません。
㈢消費税を原則で申告している・・・インボイスの発行を請求されます。
㈢の場合のみインボイスを請求される場合がありますが、借主が㈠㈡であればインボイスの発行そのものは必要ありませんから、
まずは借主の消費税の申告をしているのか?していたとしたら、どのような形式で申告しているのか?を確認すべきです。
では、借主が㈢であった場合にインボイスの登録をしなければいけないのか?
㈢の方がいらっしゃった場合に、そちらの有利不利判定をすればいいのです。
後編ではこちらの有利不利判定についてお話します。
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