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コラム

2025/08/24

日本の相続税は本当に高すぎる? 〜世界でもトップクラスの税負担とその背景〜

■ 相続税の最高税率「55%」という衝撃

日本の相続税の最高税率は55%。これは、世界の中でも非常に高い水準にあります。
例えば、アメリカは40%、イギリスは一律40%(一定の非課税枠あり)、ドイツは10〜30%ほど。比較しても、日本の税率は飛び抜けていると言えます。

この「55%」はすべての人に適用されるわけではありませんが、相続財産が6億円を超えると、その部分に対して55%の税率が課されます。都市部で不動産を複数所有しているだけでも、このラインに達してしまうことは珍しくありません。


■ なぜ日本の相続税はこんなに高いのか?

背景には、日本独自の「資産の再分配思想」があります。つまり、「親の代からの資産がそのまま子に移ると、格差が固定されてしまう。それを是正するために税をかけよう」という考え方です。

また、少子高齢化が進む中で、高齢者の資産が死蔵されている状態が社会課題となっています。政府としては、相続税によって資産の流動性を高めたい、という意図もあるのです。


■ 「そんなに資産はない」と思っているあなたへ

「うちは相続税なんて関係ない」と思っていませんか?
実は、相続財産の多くは不動産です。たとえば、名古屋市で70坪の自宅と収益マンションを所有していたとしましょう。土地の評価額だけで5,000万円〜1億円を超えることもあり得ます。さらに預貯金や株式を加えると、相続税の課税ライン(基礎控除3,000万円+600万円×法定相続人数)をあっという間に超えてしまうケースが非常に多いのです。


■ 税金が「払えない」ことで不動産を手放すケースも

相続税は現金一括で納税するのが原則です。
財産の大部分が不動産だった場合、「不動産はあるけどお金がない」という状態に陥り、泣く泣く物件を売却して納税資金を確保する…というのが現場では頻繁に見られます。

私のところにも、そうしたご相談が数多く寄せられます。もっと早く相談していただけていたら、節税の手立ても打てたのに…と悔しい思いをすることもあります。


■ 相続税は「対策した人」が得をする税金

相続税は「死んでから」では何もできません。
だからこそ、生前からの準備が何より大切なのです。

たとえば…

  • 生前贈与の活用(ただし、改正点に注意!)

  • 小規模宅地の特例の確認

  • 生命保険の非課税枠の活用

  • 納税資金の事前準備(例:アパート収入や保険)

こうした手立てを、家族構成や資産状況に応じて「オーダーメイド」で組み立てることが大切です。


■ まとめ:大切な家族を守るために、今できることを

日本の相続税はたしかに高いです。ですが、仕組みを理解し、正しく準備をすれば、過剰な税負担を防ぐことは可能です。

大切なのは、「うちは大丈夫」と思い込まず、一度専門家に相談してみること。
私は税理士として、単なる節税ではなく、家族の未来を守るための相続設計をお手伝いしています。

もし、「うちもそろそろ考えた方がいいかも…」と思った方は、ぜひお気軽にご相談ください。
相続は、対策次第で「感謝されるプレゼント」にも、「争いの火種」にもなり得るのですから。

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