相続空き家のリスク~空き家保有のリスク~

①空き家保有のリスク
相続等を契機に遠方に居住する所有者や相続の分割協議が整わないなど相続人不明の空き家が、空き家周辺に外部不経済をもたらします。近隣住民にとって「おおきな迷惑」「危険な存在」になります。
直接被害が及ぶ近隣住民の関心は高いものの、肝心の所有者には問題意識が低い傾向にあります。
しかし、所有者には工作物責任(民法717条)が及ぶことになり、空き家所有者は、自己に過失がなくても責任を負わなければいけません。また、空き家が共有である場合には共有者全員が連帯してその責任を負わなければいけません。
・地域景観の悪化
・害虫の発生、野良犬、野良猫の集中、不法投棄などによる生活環境の悪化、雑草の繁茂、落ち葉の飛散、植栽の越境
・建物や塀等の倒壊、屋根材、外壁材等の飛散・落下
・隣接地への草の侵入や樹枝の越境
・火災の発生
・不審者の不法滞在
・ポストの悪用
火災による隣接家屋の全焼・死亡事故は、失火責任法により「重過失がある場合のみ損害賠償責任を負い、軽過失による失火の場合は損害賠償責任を負わない」とされていますが、工作物責任(土地に接着した建物や構造物の瑕疵から火災が発生した場合)との関係は、最高裁判判例が存在しておらず、裁判例も立場が分かれているようです。
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