不動産を活用した相続税対策~メリット~
不動産を利用した相続税対策はもろ刃の剣です。
まずはメリットをお伝えします。
不動産を活用した相続税対策とはアパートやマンションなどの収益物件を購入して、現金と不動産の評価方法の違いを利用してその差額分だけ相続財産を圧縮しようというものです。
不動産の評価は時価とされていますが、何をもって時価というのかというと毎年7月に発表されます路線価から算定されます。路線価自体が時価の約8割で作られているので、購入するだけで評価を2割下げられることになります。さらにその上に建物が乗っかり、借家人が住まうと計算式により借家権分はお安くなるということです。
アパートの場合は固定資産税評価額の金額がそのまま評価額になります。新築で建てた建物も4割、5割の評価になり、非常に評価を下げるのには効果的であると言えます。さらに、こちらも借家権分評価が下げられます。
具体的に1億円の現金をお持ちの方が5000万円で土地を購入した場合、路線価評価になり0.8かけの4000万円と圧縮、さらに借家権4000万円×(1-0.5(借地権割合)×0.3(借家権割合))=3400万円
土地が貸付事業用宅地としてすべての面積が認められるのであれば、半額の評価にできます。すると1700万円。
建物を5000万円で購入した場合、固定資産税評価額は2500万円ほどになり、3割の借家権を差し引くと1750万円となります。
まとめますと1億円の現金が収益物件に変えることで、3450万円まで評価を圧縮できることになります。
相続税率が30%の方ですと1965万円の税金を節税できたことになります。
あくまで事例なので、特例が使えない場合や、借地権割合が違ったりケースバイケースなので参考までにしてください。
このようなセールストークで営業をかけられてアパートを建てられた方も多いと思います。
非常に効果的なのは間違いありませんね。
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